大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第二小法廷 昭和31年(あ)2217号 決定

主文

本件上告を棄却する。

理由

弁護人奥田忠策の上告趣意一について。

論旨は、判例違反をいうが引用判例は事案を異にし、本件には不適切でその前提を欠き上告適法の理由とならない。(なお、商法四八九条二号違反の罪は同号所定の株式取得の効力如何にかかわりなく成立するものであり、また、株券の発行前たると否とを問わないものと解すべきものである。)

同二について。

論旨は刑訴法違反と事実誤認の主張であって上告適法の理由にあたらない。

また記録を調べても同四一一条を適用すべきものとは認められない。

よって同四一四条、三八六条一項三号により裁判官全員一致の意見で主文のとおり決定する。

(裁判長裁判官 小谷勝重 裁判官 藤田八郎 裁判官 河村大助 裁判官 奥野健一)

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!
©大判例